タイの向き(1)

浄書チェックをしていて、頻繁に目につくミスはタイの向きです。
下の画像のタイ、何気なく見過ごしてしまいがちですが、どれが間違っているかわかりますか?

実は正しいのは赤丸の2つだけで、あとの4つは向きが違っています。

理由を解説していきましょう。
記譜法のルールとして
第2間より下の音の音符(ト音記号ならA、ヘ音記号ならC):タイは下向き
第3線より上の音の音符(ト音記号ならH、ヘ音記号ならD):タイは上向き
というものがあります。
符尾を上向きにするか下向きにするかと同じ基準になります。

つまりこういうことで、単音なら普通に受け入れられるし、Finaleも入力しただけで勝手にこの向きのタイにしてくれるのですが、タイでつながる音の前後に他の音が入り、連桁の向きが違ってしまっているとややこしくなります。
画像で解説します。
まずは第2間パターンをト音記号で(これ以下の音や、ヘ音記号でも同様です)

同様に第3線パターンをト音記号で(これ以下の音や、ヘ音記号でも同様です)

この辺がFinaleのクセとでもいうのでしょうか?
とりあえず、常にタイの向きが正しいかを意識していると目が慣れてきて、正しくない時はパッと違和感を覚えるようになります。

ちなみに、一番最初に載せた例を正しく浄書するとこうなりますね。

和音につくタイや、レイヤーが2つ以上の時のタイについてはまた次の機会に書きたいと思います→☆

タイの向きの変更方法→☆